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小児科 看護師の役割は、患者さんと家族の一番近くにいる存在で他の医療者との橋渡し役
看護師だったら、どの診療科にいても患者さんや、その家族の情報を他のどの職種の人達よりもたくさん持っていて、一番そばにいる存在である事は当たり前の事だと思われるかもしれません。
でも、小児科看護の現場では特にその役割を強く求められる事が多いように思います。理由は、いくつかあります。まず患者さん自身が年齢的に自分の気持ちや感情を的確に表現出来ない事がほとんどである事。
そして、その患者さんの代わりとなって意思決定をする家族には複雑な感情が存在しているため、感情の行き違いや認識のズレが起こりがちである事。などが主に挙げられるものだと思います。
小児科の看護師は、日々の観察や関わりの中から自分を十分に表現出来ない患者さんの欲求を汲み取り、家族の複雑な思いや不安を察し、看護師間での情報共有はもちろん、看護師に比べて関わる時間が少ない他職種がスムーズかつ最善の治療やケアが提供出来るような橋渡し役を務める役割があるのです。
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小児科 看護師の役割は医師に対しては、患者本人と家族の思いの代弁者であり、医師の通訳である
小児科の医師は患者さんに対して比較的、穏やかで優しい印象。でも、日々の回診や診察だけで患者さんが日頃思っている事や本当に訴えたい気持ちを十分に理解するには時間が足りなさ過ぎるという現状があると思います。
患者である対象は成長発達の段階の真っ只中のため、単に患っている疾患のみを見て診察、診断だけをしていては、解決できる問題が解決できなかったり、別の問題が持ち上がってきたりして、回復の妨げにもなりうる事が多々あります。
家族の方は少しでも早く治って欲しいという強い思いから、漠然とした不安が常に存在している状態。さらにネット情報などで診断や治療方針に疑問を感じている事がよくあります。
同時に家族は不安や疑問を持っていても「こんな事を言ったり聞いたりしたら、子どもをちゃんと診てもらえなくなってしまうかもしれない」という大きな恐怖心があり、思うように医師に質問や意見を言う事が出来ないものです。
患者さん、家族の思いや不安が軽減できるような情報提供を医師に向けて行う事、そして医師からの説明が十分理解できているのかの確認をし不十分であったなら、その補足を行う事が看護師の大切な役割です。
小児科 看護師の役割は患者に対しては患者さんの事をよく知り、信頼される他人である事
ある程度の年齢になると、家族の付き添いがない子の方が多くなります。しかし入院するまでの生活は、学校が終われば家に帰り夜は家族と共に過ごすのが普通だった子たちがほとんどです。
そんな患者さんたちが、ただでさえ病気という不安と戦いながら、家族と離れて過ごさなくてはいけないという孤独とも戦わなくてはいけない状態なのです。
看護師は24時間、患者さんの傍にいます。その患者さんが、どんな場面で、どんな表情をして、どんな行動を取った。どんな言葉で表現していた。など入院中は、ある意味家族以上に患者さんの事を把握できる立場にあります。
患者さんの情報を逐一収集し、不安や恐怖が和らぐように寄り添う事が出来なくては小児科での看護師は務まらないと言っても過言ではないかもしれません。
ただ、そうやって関わっていると、家族のような愛情にも近い感情を抱く事があります。しかし、私たち看護師に求められている役割は家族の代わりになる事ではなく、あくまで看護師である事です。
看護師としての冷静な観察眼と判断力を見失う事なく患者さんに接するためには、一番近くにいて信頼を得る事は出来ても他人という一線を画す事ができるという心の強さを持つ事は小児科看護師の大切な役割といえます。
小児科 看護師の役割は患者の親に対しては、敵ではなく味方という存在である事
医者は患者の病気を治療するだけの人、という声をよく耳にします。実際に医師から「患者さんや家族の精神的なフォローは看護師さんの仕事でしょ?」と言われた経験があります。
患者さんの病気だけに医師の目が向いていると、患者さんの精神面、家族の存在や不安が置いてけぼりになってしまうという事がよくあります。そこで看護師が医師に同調してしまうと最悪の事態です。
専門知識は全くなくて医師の難しい話では状況理解もままならず、ただ子どもを助けてもらうために縋るしかない。という思いの家族が言いたい事も言えずに我慢を重ねている内に孤立してしまい、医師をはじめ医療者全員が敵にしか見えなくなってしまい信頼関係なんて皆無という状況に陥ってしまいます。
信頼関係を失ってしまうと治療がスムーズに進まなくなり、結局不利益を患者さん自身が被ってしまう結果に繋がります。良好な信頼関係を結び維持するためにも看護師は、せめて看護師だけは家族にとって医療者の中でも味方だと思ってもらえる存在であるという事は大きな役割です。
そこで私たちはインフォームドコンセントの場などで、医師の隣や後ろにいる事はせず、必ず医師と患者さんや家族の間にいる事、医師からの説明が終了した後も医師と同時に退席する事はしない。という事を徹底しました。
それだけでも、患者さん、家族の安心感、信頼感は違うという言葉をいただく事がありました。そういう事も踏まえ、常に中立、中間の立場で物事を見たり考えたりするようにしています。
小児科 看護師の役割は他職種に対しては、積極的に関わり自分たちでは知りえない情報を収集するべき!
例えばリハビリ室へ移動した後は、患者は看護師の手を離れ、その時間は理学療法士との時間。ベッドサイドでカウンセリングをしている時間は臨床心理士との時間。で完結してしまう事は珍しくありません。
でも、この看護師の手を離れている時間にこそ難しい問題を解決するためのヒントが隠されている事が多々あるのです。学生時代から耳にタコができるくらい、他職種との情報共有の重要性って言われましたよね?
その情報共有の重要性を身を持って知るのが、この他職種の人から何気ない一言を聞いた時です。成人に比べて思春期の子たちの本心を知る事はさらに難しい事が多いです。
常にそばにいる私たち看護師ではなく、時々会う理学療法士や臨床心理士はもちろん、滅多に会わない栄養士だったりする事もあります。とにかく看護師には話せないけど他職種の人に敢えて打ち明けられる事があるのです。
その理由は、きっと長く一緒にいる事で逆に話しづらいという事が多いように思います。もちろん、信頼できなくなってしまった何かが起こっていたのかもしれません。
看護師から「何か変わった事ありませんでしたか?」などの一言をかけて情報を求める姿勢を見せる事が必要です。常にバタバタ忙しそうにしているイメージの看護師には他職種の人も声をかけづらい事が多いと聞きます。
他職種の人たちは専門的な知識があり、看護師とは違う視点で患者さんを見ている面が多く私たち看護師視線では見えていなかった問題に気付く事がたくさんあります。
ただ「忙しそうだから、あとにしよう」と思われがちなため、そうならないよう話を聞きたがっている姿勢をアピールしておく事で、他職種の方からタイムリーな情報を提供してくれる機会も多くなります。
つまり他職種が持っている情報をまとめる役割を担うのが看護師だと思います。患者さんと看護師の関係がうまくいっていないなぁと感じる時ほど、こういう場面で大きなヒントがもらえる事が多いような気がします。
小児科 看護師の役割は同僚看護師に対しては、月並みかも知れませんが…お互いの言葉が届きやすい関係で助け合える存在である事が大切。
看護観の違いなどで看護師同士の関係が一番難しいと思う事が多くありませんか?それは、どの科にいても対象が子どもでも成人でも関係なくあるように思います。
ただ小児科では看護師同士の関係の難しさが特に強いような気がします。それは、対象である患者さんが子どものため、自己主張が少なく、看護師の思いや価値観が看護の場面でも反映される事が多いからなのかなとよく思います。
いつの間にか、患者さんの思いではなく関わる頻度の高い看護師の思いで看護が展開されていく事もあります。修正されれば問題もないのですが、修正できない事もあり、それについていけなくなる人、反発する人などで混乱し始めます。
それを発端に看護師同士の関係が割れたり、幾つかのグループができて、グループ同士が対立するなどの事態になると収拾がつかなくなってしまうので絶対に避けたいパターン。
もともと仲の良い人同士なら夜勤などの少ない人数でもチームワーク良く急変時にもスムーズな対応が可能です。その逆のパターンも避けたい事態ですが、実際にあります。
そうした事態を避けるためにも、お互いの思いや言葉がきちんと届きやすい関係を作る事は重要だと思います。仲が良いとか悪いとかは関係なく、信頼できる関係を築く事。
プライベートでは一切関わらなくても、職場では忌憚なく意見交換ができる。きれいごとではなく、そういう関係性を一人一人が意識して自分が持つ役割だと認識している事がシビアな場面が多発する小児科の現場では必要です。
まとめ
とにかく小児科の看護師は、患者さんや家族と医師や他看護師はもちろん、他職種などの医療者の橋渡し役でありコーディネーター的な役割を果たさなくてはいけない場面が特に多いと思います。
医師や他職種の人と積極的に関わり、情報収集や意見交換をする機会も多いと思います。時には患者さんや家族の思いを大切にするために仲間である医療者同士が対立する場面に遭遇する事があるかもしれません。
でも、ここまでの話を見て、子どもは大好きだけど、そんな発言したり行動できるタイプの人でないと無理なら、私には小児科での看護は難しいとか諦めようとは思わないで下さい。
私も小児科で働くまでは、人の意見に流されながら多数決で多い方が正しいと思うタイプでした。でも小児科で働くようになり、自分の思いを整理して主張できな子どもや、不安で一杯になっている家族と関わる中で少しずつ自分の価値観や看護観が育っていったのだと思います。
それに私がやらなければ他にやる人はいない。という責任感も増したように思います。自分の意見を持ち言える事などは環境に育てられ後から幾らでもできるようになるものです。
そういう部分は小児科以外で働く時もとても役に立つと思います。看護師としての自分をとても成長させてくれるという意味では小児科看護はとてもオススメな科だと思っています。
クリニックや病棟という点でも雰囲気や求められる役割も変わってくると思います。今の自分にとって、やりがいを感じられる場所を自分だけの情報で探すのには、きっと無理があると思います。
そんな時、転職サイトなどはすごく役にたってくれます。勤務条件や教育システムなどの情報はもちろん、あまり表向きには出てこない看護師の年齢層や人間関係なども知る事ができます。
本当に自分を成長させる事ができる職場を探すには、的確な情報提供とアドバイスをしてくれる存在が必要です。転職コンサルタントはいろんな話を聞いてくれ、その上で最善の職場探しを手伝ってくれます。
もしも、小児科で働きたいと思っているけど、今の職場の退職でさえままならない。行き詰まっていて、どうしたらいいかわからない。そんな風に一人で悩んでいる人には、転職サイトへの登録をおすすめします。
新しい職場探しだけでなく、今の職場のままで対応する事も含め退職手続きなどの相談にもきちんと乗ってくれる心強い存在です。きっと患者さんのために強く成長していく自分と出会えるチャンスをくれるはずです。
執筆者情報
看護師と小児科の求人 編集部
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